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KeN's GNU/Linux Diary
... 料理とDebianと雑多な記録


2016年03月16日

_ [computer] HP Pavilion 550-240jp

自宅の自作マシンの調子がひどくおかしくなって仕事にならないため、急遽デスクトップマシンを新調。

さっさと仕事できるようにしたいので、当然Debian GNU/Linuxをさっくりインストールできて各デバイスがちゃんと動くのは大前提。相性だの考えなければいけない自作はもう嫌だし、これまで買ったBTOマシンはあまり良い思い出がなかったし、NUCは今のHDDを持っていけないし、……

ということで、メーカー系でもまずまず素直そうで短納期で、かつ比較的安かったHPのPavilion 550-240jpを購入した。CPU無料アップグレードキャンペーンでi5-6400。仮想化環境を複数上げての作業が多いので、メモリは最大の16GB。よりメモリを塔載できるHP ENVYも検討したのだが、Linuxのインストールトラブルがあるようなので忌避した。

品物は注文1週間後に到着(素晴らしい!)。


ミニタワーでかなりコンパクト、軽い。ブリザードホワイトにしたけれども、前面のパネル以外は黒い。どのあたりがブリザードかはよくわからないが、デザインとしては悪くない。電源スイッチは上側にあり、おちついた白LEDで、目にうるさくなくてありがたい。排気が通常のケースのような左側面ではなく右側面にあるため、マシンと自分の席の配置上、音や不快な風が不安だったが、かなり静か。無音とまでは言わないがCooler Masterのファンを使うなど、気を配っていることはわかる。ただ、今は単に寒いだけで、夏になるとやっぱりファンぶん回しで暑い・うるさい、ということになるかもだけれども。

フロントにUSB3.0ポートx2とフォン端子、SDカードリーダ。背面はUSB3.0ポートx2、USB2.0ポートx2。USB2.0をまだ積む理由って何かあるんだっけ。とはいえ、手元にあるデバイスはどれもUSB2.0のものばかりであまり違いはないのであった。

ビデオは、実のところDebianで使うにはIntel HDのほうが「カーネルが上がってnon-freeのNVIDIAドライバがー」ということもないので好みなのだが、HPのラインナップでは出力がHDMIしかないため、DVIでモニタに出せるNVIDIA GeForce GT730のほうにした。

ケーブル等を接続したら、まずはWindows 10 Homeを起動。無事に起動したのを確認して、シャットダウン。30秒程度の生涯、南無ー。

マイナビ社の『速効! HPパソコンナビ特別編』という、248ページフルカラーでWindows 10の基礎操作を説明する紙書籍が付属している。類似の書籍制作でゾンビ化していた同僚たちの顔が浮かび、この冊子も編集部や編プロ会社が大変だったんだろうな……と涙を禁じ得ない(ベータ版の頃から着手しないといけないけれども、ビルドバージョンが変わるたびにキャプチャや検証をやり直し、とか)。

さて、フタを開けてWindowsのインストールされていたHDDを取り外し。フタは背面1つネジを開けるだけだが、マイナス切り込み入りのトルクスネジなので、トルクスドライバを使ったほうがよい(内部も同様)。HDDはケース下側の側面にへばり着くように取り付けられている。

ケース下側は3.5インチ専用、上側は2.5インチ/3.5インチ共用と2つのディスクを塔載可能なので、新調のシステムストレージとしてCT500MX200 SSDと、旧マシンのHDDを取り付けた。電源ケーブルは結ばれた状態で1つ余分があるが、SATAケーブルは当然ながら付いていないので適当に手持ちのを付けておいた。マザーボードを見るとSATA1が主ディスクへ、SATA2がDVDドライブへ、SATA4が空き、なのだがSATA3はどこにあるのだろう……。ともあれ、SATA4と旧マシンHDDを接続。

さて、いよいよDebian GNU/Linux 8 Jessie(amd64)のインストールである。https://www.debian.org/CD/netinst/ 経由(実際には http://ftp.jaist.ac.jp/debian-cd/ )でDebian 8.3のnetinst CDを作成し、起動。

おっと、CDが回る間もなく失敗。認められたOSではないから起動できないらしい。これがかの悪名高いsecure bootっていうやつですね。PC起動時にBIOS/UEFIに入るべくいろいろいじってみて、ESCキーでようやく設定画面へ。「安全なブート」をオフ。「レガシーなブート」はmbr起動のことだと思うが、ひとまずこのまま進めてみることにした。そういえば仮想化の設定もデフォルトはオフになっていた覚え。

secure bootを無効にしたことで、Debianのインストーラは正常に起動。順調に進んでいくが、ネットワークデバイスのところでファームウェア「rtl8168g-3.fw」がないというエラーになる。残念ながら、このマシンのNICはIntelではなくRTLらしい。別マシンで http://cdimage.debian.org/cdimage/unofficial/non-free/firmware/ からアーカイブを取得し、展開して登場するfirmware-realtekのdebファイルをUSBメモリにコピーして、インストーラに読ませると、問題なくインストールは進む。

この時点ではUEFIのままで進めているので、パーティショニングもUEFI対応の形になる。一応後から何か役立つかもということで、LVMで設計。以降はタスクにデスクトップ環境(GNOMEにしておいた)を選んでひたすらインストールが終わるまで放置する。

最後にGRUBのインストールになるが、ここで自分は何か間違ったかもしれない。UEFI用のgrub-efiが選ばれず、BIOS用のgrub-pcが出てきたのをそのままMBR領域に書き込んだ。

再起動後、ディスクから起動できないというエラーが出てしまったため、再びBIOS/UEFIの設定を開き「レガシーなブート」を有効化。これで無事にGRUBのメニューが表示され、Debian OSを起動できるようになった。もう一度grub-efiが入るようインストーラを試し直す……というのも時間がかかって気が重いので、そのままBIOS版を使うことにした。

SSDの威力はさすがで、GRUBメニューから起動まで恐しく速い(今のところデーモンが少ないという話はある)。

nouveauドライバでGNOMEも普通に起動したが、アクティビティあたりを触るとちょっともたつく感じは否めないので、おとなしくnon-freeのnvidia-driverをインストールし、/etc/X11/xorg.confを次のように作成する。

 Section "Device"
   Identifier "My GPU"
   Driver "nvidia"
 EndSection

再起動してnvidiaドライバで正常に動くことを確認。あとは仕事データを2TBの旧HDDからひたすらコピー……とやっていくと500GBのSSDはすぐに埋まってしまうので、頻度の高いファイルをSSDに移行して、あまり使わないか大容量のデータはHDDにそのまま置いてシンボリックリンクで対処しておく。

ひととおり仕事環境はもとどおり復活したところで、各周辺デバイスの挙動を調査していく。USBは当然問題なし。NICもファームウェア込みで正常。カードリーダーもちゃんとカメラのSDカードを開くことができた。これまでちょっと扱いにくい外部カードリーダーを使っていたのでこれはありがたい。ACPIサスペンド/復帰も問題なし(旧マシンは二度と戻ってこないことが頻繁に……)。sensorsはcoretempだけのようで、温度センサーのみ、CPUやケースのファン速度は取れず。

ただ、USB DACを使っていたので問題に気付かず、Twitterで尋ねられて初めてわかったのだが、内蔵のサウンドが機能していなかった。Intel HDAデバイスとして見えてはいるのだが、ライン/フォン(前面・背面)いずれも音が出ていない。

jessie-bpoからLinux 4.3.5のカーネルをインストールしたところ、ライン/フォンともに正常に音が鳴るようになった(ただ、フォンのほうは音量が小さい?)。本当は「Bang & Olufsenのプレミアムなサウンド」らしいのだが、Debian的には単なるIntel HDAであって、Windowsのようなソフトウェア支援がなければ猫に小判というところではある。

マウスは有線マウスであり、そもそも使う気がなくて常用のArcマウスにしているので使用感は不明。キーボードのほうは浅いタッチながらわりとよいかな、と当初思っていたのだが、カーソルキーとテンキーが近すぎてタイプミスが頻繁に起きる、PageUp/PageDownの位置が微妙に違和感がある、で結局旧マシンで使っていたキーボードに戻すことになった。

ともあれ、secure bootとレガシーブートの設定さえ変更すれば(HPには今後ともこのオフ設定ができるようにしていただきたい)、あとは極めて素直なマシンで、匡体内の保守も比較的容易、となかなか良い買い物だった。あとはひたすら仕事をするだけだね!

(しかし、旧マシンのようなハングアップが1回発生したのは何だったんだろう……Chrome+NVIDIAドライバにおいて何かある?)

 lspci
 00:00.0 Host bridge: Intel Corporation Device 191f (rev 07)
 00:01.0 PCI bridge: Intel Corporation Device 1901 (rev 07)
 00:14.0 USB controller: Intel Corporation Device a12f (rev 31)
 00:16.0 Communication controller: Intel Corporation Device a13a (rev 31)
 00:17.0 SATA controller: Intel Corporation Device a102 (rev 31)
 00:1c.0 PCI bridge: Intel Corporation Device a114 (rev f1)
 00:1c.6 PCI bridge: Intel Corporation Device a116 (rev f1)
 00:1f.0 ISA bridge: Intel Corporation Device a143 (rev 31)
 00:1f.2 Memory controller: Intel Corporation Device a121 (rev 31)
 00:1f.3 Audio device: Intel Corporation Device a170 (rev 31)
 00:1f.4 SMBus: Intel Corporation Device a123 (rev 31)
 01:00.0 VGA compatible controller: NVIDIA Corporation GK208 [GeForce GT 730] (rev a1)
 01:00.1 Audio device: NVIDIA Corporation Device 0e0f (rev a1)
 03:00.0 Ethernet controller: Realtek Semiconductor Co., Ltd. RTL8111/8168/8411 PCI Express Gigabit Ethernet Controller (rev 10)

しばらく使ってるのだが、頻繁に停止する。原因がどうもはっきりしないが、bpoカーネルがどうも悪いのだろうか。

  • 当初はlinux 4.3.5-1~bpo8+1 + NVIDIA 340.96-1。
  • journalctl -f、kern.logどちらにもメッセージを出さずにGUIとカーネルが一緒に固まって死ぬ(ping不可)。旧マシンのようなCPU異常とかBIOS異常とかはなく、淡々と固まり、リセットすると普通に起動。
  • センサ温度やtopで見る限りでスパイクがあるわけではない。
  • サウンドを内蔵からUSB audioに戻すも効果なし。
  • 一晩memtest86+かけたが問題なし。
  • ダメもとでコンセントケーブルを入れ替えたが効果なし。
  • NVIDIA 352.79-1~bpo8+1にしたがやはり唐突に固まる。
  • stableのlinux-image-3.16.0-4-amd64 (+NVIDIA 352.79-1~bpo8+1)にて現在動作確認中。→やはり止まった

i5-6400の特定バグだったら嫌だなぁ。

  • BIOSを見直し、電源管理の拡張を通常(normal)に変更してみた。これで様子見。
  • とりあえず上記設定で、本体としては安定している。
  • サスペンドからの復旧のときにX.Orgがクラッシュして戻れないことがたまにあり。XOrg.0.logのクラッシュダンプからもNVIDIAドライバのせい。リモートログインは可能だが、クラッシュの具合がまずいようで、安全なrebootはできず、SysRqによる強制ブートとなる。