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KeN's GNU/Linux Diary
... 料理とDebianと雑多な記録


2015年07月14日

_ [review] 『10年戦えるデータ分析入門』『ヘルシープログラマ』『明解WebGL』『Android開発者のためのSwift入門』

最近の制作協力物からピックアップ。

10年戦えるデータ分析入門 SQLを武器にデータ活用時代を生き抜く (Informatics &IDEA)
青木 峰郎
SBクリエイティブ
¥ 2,592

まずはSBクリエイティブさんの『10年戦えるデータ分析入門』。 数々の著作のある青木峰郎さんの手による新作は、技術者に限らず、技術者以外の人(本書では「プランナー」と称している)にも広く読んでもらうことを期待した、SQLを使って大規模データを分析する手法の入門解説書。

手取り足取りとは言わずとも、PostgreSQLを使ったSQLのひととおりの知識と、それを活用したデータ分析手法が、「青木節」でわかりやすく説明されている。良書なので、狙いどおりのターゲットにうまくリーチしてほしいところだ。

ちなみに「ふつう」の名こそ冠していないけれども、サポートページのURLを見ると「ふつSQL」と読めなくもない。

制作協力としては編集と組版を兼務。青木さんはRe:VIEW原作者なので、原稿も当然Re:VIEWで書かれているのであります。おかげで制作自体はかなり短期間で完了。

ヘルシープログラマ ―プログラミングを楽しく続けるための健康Hack
Joe Kutner/Sky株式会社 玉川 竜司
オライリージャパン
¥ 2,808

オライリージャパンさんからは『ヘルシープログラマ』。

『情熱プログラマー』(オーム社)のようなエモーショナルな本と思えばさにあらず、 タイトルそのままに、デスクワークの多いプログラマが楽しく体を動かすエクササイズの紹介だった。 付録寄稿として、よ。こと吉岡さんのIngress解説あり(少々浮いているように見えるのはご愛嬌)。 内容は全編タメになって興味深い。

こちらは組版と素読みでご協力(どちらも私は窓口のみで実作業は同僚によるもの)。

最後まで文章面での修正がけっこうな量入ってしまい、自動組版のメリットをあまり出せなかったので、今後の手法の検討が必要かなぁと感じた。 校で見返すたびに修正が多数入る、ということが予想される案件では、半自動のInDesignよりも完全自動のTeXで進めたほうがよいのかもしれない(ただTeXはTeXでスタイルの調整だとか、終盤でのページ調整だとかがそれなりに辛いのだけれども)。

明解WebGL iOS/Androidも対応した3D CGプログラミングのWeb標準
杉本雅広
リックテレコム
¥ 3,456

リックテレコムさんの『明解WebGL』。 ブラウザ上で3D CGを動かせるWebGLテクノロジーのプログラミング入門書。 とてもわかりやすく書かれた良書(モデリング自体の説明はないので、そちらは適当な3Dモデラー本を参照されたい)。

私は編集で協力。 X68000+DoGAで3Dアニメーションを楽しんでいた経験からこのテーマは楽しく読むことができたし、何より著者の杉本さんの最初の原稿を拝見したときに「やや荒削りだけれども、これはとてもいい著者になってくれそう!」という確信があった(そして実際すばらしい素質で、めきめきと腕を上げていかれた)。今後の作品にも期待したい。

制作では、GitHubでMarkdownの原稿を校正して品質を上げてから組版に臨むという進め方を採用。組版は極めてスムーズに進めることができた。Markdownからの変換は当初pandocを使うつもりだったけれども、タグがさほど多くなかったため、手製の正規表現パーザで社内テキスト形式に変換していた。

Android開発者のためのSwift入門
中西良明/日高正博
リックテレコム
(no price)

最後はやはりリックテレコムさんの『Android開発者のためのSwift入門』。 タイトルだけでもすでに挑戦的。

Androidでのプログラミングに慣れている開発者が、Swiftでのプログラミングを学ぶざっくりとした解説書。著者陣は新しい情報のキャッチアップに熱心で、そう内容が色褪せることのない参考書となるはず。

著者陣はTechboosterの面々でもあり原稿はRe:VIEWで執筆されていた。私は組版を担当。 紙面デザイナーが綺麗で使いやすいテンプレートを用意してくれたので、とてもスムーズに制作できた。 実際、直前にXcodeの更新が発生して差し替えや文章の訂正などもあって、手組だったら悶絶していたであろう状況だったので、本当にiOSやAndroidの本の制作は地獄だぜ、フゥハハー。

Re:VIEW原稿を活かしてKindle版も制作している。紙書籍のほうは仕様上の理由で2色刷り・キャプチャは全部グレースケールだが、Kindle版は原図を活用してフルカラーなのでお得感があるかもしれない。