2013年02月09日
_ [review] 『アートを生み出す七つの数学』『SQLアンチパターン』『Land of Lisp』
12月〜1月は、とある開発案件のほかはReVIEW系のDTP案件をずっとやっていた(編集案件は脱稿待ち……お待ちしてます)。
『アートを生み出す七つの数学』は、シリーズ書もすでに多数発刊されている牟田さんの作品。フラクタルやマンデルブロー、シンメトリーなどのアート、デザインにおける数式を大学の数学教養レベルで解説している。
このDTPは本当にたいへんだった……(腰痛再発)。Amazonで「Kindle版」という表記があるように、本書は紙、電子PDF、Kindle(ePUB)の3つで販売される。
これだけならオライリー・ジャパンさんの制作協力で実績があるけれども、本書はTeX原稿で「数式」が膨大に埋め込まれていて取り扱いに苦戦した。紙だけならいろいろ無茶な方法もできる(たとえば分数を表表現で作ってしまうなど)のだが、1ソースからのKindle/ePUB化を考えるとそうはいかない。
結局ReVIEW原稿にしながら数式についてはmタグとtexequationタグを使って生なTeXソースを利用し、TeXソースは後でパーサで「できるだけテキストと文字スタイルで表現できる」ようにしてどうしようもないところは画像化、という複雑怪奇な仕組みとなった。それでもInDesignの行の取り扱いとの衝突、TeX原稿でできる綺麗な紙面とのギャップ、そして年末年始進行、後から判明するKindle固有の問題など最後まで苦難の連続だった。TeX原稿のものはTeXで最後まで組むべきだね……。
そんなこんなで裏では苦労しているけれども、紙版、PDF版、Kindle版、どれも楽しめます。
『SQLアンチパターン』は、和田さんコンビによる翻訳。 SQLステートメントにおける「やっちゃいけないこと」がテンポよく紹介されている。25章あるけれども、1つひとつの章は短め。おもしろいよ。
もともと和田さんの訳テキストがReVIEW形式だったので、進行はとーってもスムーズだった。PDF版、ePUB版もお手軽に。PDF版はInDesignのバカげたバグさえなければ、もっと簡単にできてご請求費用も押さえられるんだけどなぁ。
Land of Lisp
オライリージャパン
¥ 3,990
オライリーついに狂ったか、と書影で評判の『Land of Lisp』。原書カバーはもっと強烈やで……。ちなみにカバー動物説明はないよ。
川合節の訳が素敵なCommon Lisp徹底解説本。なんかHaskellをディスってるような気がしなくもない。カバーのキモカワ生命体を含め、名状しがたき者共が集う漫画がたくさんあって楽しく読める。
原書はもう少しフリーダムな紙面だったのだけれども、ReVIEW DTPの制限でいくつか定型フォーマットにしている。とはいえ、今回用にいくつか機能を追加したりして、原書の雰囲気をなるべく壊さないようにしたつもり。つい先日青焼校了したばかりで、出来上がりが楽しみ。