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KeN's GNU/Linux Diary
... 料理とDebianと雑多な記録


2011年11月15日

_ [review] エキスパートObjective-Cプログラミング -iOS/OS Xのメモリ管理とマルチスレッド-

エキスパートObjective-Cプログラミング -iOS/OS Xのメモリ管理とマルチスレッド-
坂本 一樹
インプレスジャパン
¥ 2,100

編集とDTPを担当しました。

とりあえず「いださとしさん作成のイラストがとてもかわいいです!」

本書は、iOSやOS Xにおけるアプリケーションを今後作る上での必須知識となる、メモリ管理機能ARC (Automatic Reference Counting)、Cでの無名関数を実現するBlocks、システムレベルのスレッド管理GCD (Grand Central Dispatch) という3つの技術を解説しています。

コンパクトで読みやすく、かつ深い技術読本として、Objective-Cプログラマには役立つ1冊となるはずです。

紙書籍のほうはインプレスジャパンから発行されていますが、PDFおよびEPUBの電子書籍版は達人出版会より先行して刊行されています。

制作については、「達人出版会」「kmuto編集・組版」というキーワードからご推察のとおり、ReVIEWをフルに活用しました。

原稿到着が10月3日、印刷所校了が10月28日、というのは単行本で編集込み、だとかなり(すごく)早いほうです。 そのままInDesign用に変換できるReVIEW原稿が著者様側ですでに揃えられていて、クオリティも十分なので編集にさほど手間いらず、というのはありがたいものです。 1ヶ月以内での特急制作という案件ながら、なかなか良い成果物を出せたのではないかと自負しています。 施した文字修正については、著者様にReVIEWファイルの形でフィードバックしているので、(付録などの書籍オリジナル部分は別として)達人出版会側のデータにも反映されるのではないかと思います。

アスキーメディアワークスの書籍を電子化して販売という快挙をなしとげた達人出版会さんですが、こういう形で達人出版会での電子書籍を紙出版化したというのも1つの快挙です。今後もこういった双方で発展する手法が増えていけば楽しそうですね。

_ [review] Gitによるバージョン管理

Gitによるバージョン管理
岩松 信洋/上川 純一/まえだこうへい/小川 伸一郎
オーム社
¥ 2,940

(はて、なんでAmazonでは全角Gitなんだろう…。)

編集でお手伝いさせていただきました(カバーは向かい席の轟木さんが制作)。

これまでGitを扱った書籍としては、『入門git』(オーム社、Travis Swicegood著、でびあんぐる監訳)と『入門Git』(秀和システム、濱野純著)、あとは『実用Git』(オライリー・ジャパン、Jon Loeliger著、吉藤 英明ら監訳)というところになるでしょうか。

本書は苦節3年、紆余曲折の末、ようやく刊行まで持っていくことができた品です。

リポジトリに記された最初のコミットa7f6736348b82809ca6827abafec5014172fd2ccの日付は、「Mon Sep 1 17:48:33 2008 +0900」。最初に日本で刊行された『入門git』は2009年ですから、本当ならば同じかそれよりも前に刊行されていて不思議ではなかったわけです。

ただ、執筆陣も(雑誌記事の経験はあるとはいえ)手探りの執筆であり、また内容についてもなかなか方向性の迷いがあり、難しい作業だったようです。前田さん、そして小川さんと執筆陣に加わり、またほかの書籍も登場してきて現在Gitの情報として何が足り何が不足し、読者が何を必要としているか、といったことが明確になったことで、今年に勢いが付いて原稿を完成できたように私は思います。ちなみにmasterブランチのgit log|grep Date|wc -lは3638。オーム社のLaTeXによるアジャイル制作システムがなければ、この勢いも削がれていたかもしれません。

試行錯誤の中で検討してきた経緯で、本書は『入門git』と『入門Git』の間に位置するものとなりました。前者はGitの基本的なエッセンスを抽出し、分散バージョン管理の概念から基本的な履歴操作までを簡潔に要領良く説明しています。後者はGitの機能のすべてを解説すべく、ステップアップというよりもリファレンス的な存在です。

本書は、個人、小さなチーム、より大規模なプロジェクト、という3つのGit使用シナリオを立て、徐々にコマンドを紹介していくほか、それぞれのシナリオに適した利用ポリシーまで踏み込んでいます。実際にそれぞれのシナリオでの経験を蓄積してきた著者陣ならではの内容と言えます。

各シナリオは、仮想的な(しかし実践的な)使用ストーリーがあり、それから登場したコマンドについてのリファレンスが続く、という構成になっており、理解しやすいでしょう。リファレンスでは『入門Git』にも負けない深い内容も多く紹介されています(濱野さんらGit開発者・コアユーザの査読も多数受けてきました)。

Gitを使っている/使おうとしているユーザにはお世辞なしにお勧めします。

入門Git
濱野 純(Junio C Hamano)
秀和システム
¥ 2,310

入門git
Travis Swicegood/でびあんぐる
オーム社
¥ 2,520

_ [cooking] お好み焼き

旅行を前に冷蔵庫の中のものを整理。